「買わない理由を教えて」スカルプDマスカラ、本音募集で売上低迷の打破狙う

アンファーは12月19日、「#スカルプDマスカラ買わない理由」と題したSNSキャンペーンを実施した。本キャンペーンは、「スカルプD」シリーズなどを展開する同社が、売上に伸び悩む「スカルプDマスカラ」の認知拡大を狙うために実施されたもの。

今回のキャンペーンは、「スカルプDマスカラ」の売上が伸び悩んでいることから、同社のSNS担当者が「売れてません。」「買わない理由、教えてください…(切実)」と投稿したことが始まり。

「売れてません…。助けてください。」「皆様のご意見お待ちしております…」と、SNS担当者が悲痛な現状を訴えた。

同社が2012年に発売した「スカルプDまつ毛美容液」シリーズは、累計出荷本数1040万本を超えるなど多くの支持を受けているが、今回のキャンペーン対象である「スカルプDマスカラ」の売上は期待通りに伸びていないという課題があった。その原因を探るために実施されたのが今回の企画だ。

同ブランドを担当するPR・SNS部の飯塚一恵氏は、企画背景について「なぜ買われないのか?というリアルな意見を募集したかった」と話す。

「多くの方に愛用いただいているまつ毛美容液に対して、同シリーズのマスカラは施策をさまざま行ってもなかなか認知が広がらず、売上が大きく伸びない状況が続いていました。そこで、『スカルプDマスカラ』をより多くの人に知っていただきたいという思いから、12月19日の“まつ育の日”に合わせてインパクトのあるキャンペーンを実施し、消費者のリアルな意見を集めようと考えつきました」(飯塚氏)。

イメージ 「スカルプDマスカラ」シリーズ。スカルプDまつ毛美容液で使用される美容成分を配合した、“ほぼ美容液マスカラ”である点が売り。2024年3月にリニューアルを行い、ブラシの形状などを変更した。

「スカルプDマスカラ」シリーズ。スカルプDまつ毛美容液で使用される美容成分を配合した、“ほぼ美容液マスカラ”である点が売り。2024年3月にリニューアルを行い、ブラシの形状などを変更した。

キャンペーンの目玉として「買わない理由」を募ったことについて、飯塚氏は「挑戦的な試みだと自覚している」と続ける。

「実施については社内でも賛否が分かれたものの、ブランドの現状を率直に伝えるチャレンジングな試みとして実施に踏み切りました。この商品は当社の頭髪研究をもとに、自信をもって開発され、これまでランキングでの受賞や、有識者からの評価も得ています。しかし、売上が伸び悩んでいるという現状がありました。そこで、売れ行きの低迷を正直に伝え、消費者の“買わない理由”を募集することで、商品への関心を高めるきっかけになればと思いました」(飯塚氏)。

キャンペーン開始後には、「美容液しか知らなかった」「価格が高いというイメージがある」「パッケージがマスカラだと分かりにくい」といった率直な意見が次々と集まっている。

担当者の飯塚氏は、「集まった意見をもとに商品の課題点を洗い出し、今後の改善や商品開発に活かしていきたい」と話している。

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