HubSpot Japanは2月18日、「日本の営業に関する意識・実態調査2025」の結果を発表。同社では2019年から同調査を実施しており、今年で6回目となる。
今回のテーマは、世代ごとに異なる営業パーソンの価値観や、時代による意識の変容。2024年11月14日～15日までの期間で、法人営業のビジネスシーンにおける売り手（1545名）と買い手（515名）に対して調査が行われた。
世代別に異なる営業キャリアについての意識
「営業というキャリアに対する考え」についての設問では、20代の68.2%が「他職種への転向や起業のためのステップとしたい」と回答。その一方で、30代以上においては約半数以上が「営業のエキスパートや営業部門の管理職になりたい」と答えた。
また、20代の74.1％は「効率的に働き、副業や自己啓発にも注力したい」と答えており、同じ職場でも営業というキャリアに対して異なる考え方が存在していることがわかった。
「営業を選んだ理由」では、「やりがいがありそうだから」(26.7%) が最も多く挙げられ、次点で 「希望していないが会社から指定された」(24.5%) との回答となった。また、2009年以前に営業職に就いた層では少なかった「自己成長のため」や「安定した収入のため」との回答が、2010年以降に就いた層では上位にランクインしている。
生成AIやオンライン購入といった新たなトレンドが出現
「生成AIの認知と活用」についての質問では、生成AIを認識していると回答した営業担当者は85.5%である一方、「実務で生成AIを活用したことがある」と答えた人は28.9%。さらに年代別に見ると、認知率と活用率の差が20代では35.2ポイントであったのに対し、60代では66.1ポイントとなった。
また「買い手」側の購買プロセスの調査によると、「買い手」の32.0％が「法人営業担当者を通さずにオンライン上の簡単な決済のみで商品やサービスを購入したい」と回答。特に44歳以下では、45歳以上の約2倍である58.8%がオンライン上の購入を希望した。
調査の結果を踏まえ、HubSpot Japanのシニアマーケティングシニアディレクター 土井早春氏は、「世代別の認識の違いが顕著な結果となりました。今後、幅広い情報源を参考にする若手が法人の購買意思決定を担っていくようになると考えると、オンライン上の多様なチャネルの情報提供を行うことが重要です。その上で、透明性のある情報開示を行いながら、ビジョンや企業文化を伝えて信頼を醸成するような販促活動が必要になるのでは」と話した。
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