昨年5月3日にスタートした「スパリゾートハワイアンズ」のフラガールたちによる「フラガール全国きずなキャラバン」。多くの人に笑顔と元気を届けるべく、福島県内や東北各県の被災地、長野県北部大地震の被災地、県内外や首都圏の避難所、いわき市の親子都市・宮崎県延岡市や兄弟都市・秋田県由利本荘市他、全国各所で巡回公演を行い、訪問先は26都道府県124カ所、公演回数は245回にも及んだ。そして今年2月8日に、スパリゾートハワイアンズはグランドオープン。新しいステージに立ったフラガール達の姿が多くのメディアで報道された。
そんな彼女たちがプロデュースした商品が、東北地方および新潟県のファミリーマート640店舗で発売となる。2月10日には記者会見が行われ、ファミリーマート東北第二ディストリクト統括部長・赤荻氏、スパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産・執行役員の若松貴司氏、そしてフラガール達が登壇し、新商品をお披露目した。共同開発商品は全部で10種類。11月に2回、12月に1回、1月に1回の試食会を経て、形になったもの。10商品のうち3商品は、ティアレるりかさん、須藤水貴さん、和田絵美里さんという3人のフラガールによる考案。他の商品は、全員の意見を聞いてつくりあげている。
ファミリーマートがフラガールとコラボレーションするのは、2006年のスパリゾートハワイアンズ40周年、映画「フラガール」公開時に続いて、今回が2回目。「震災後、日本各地でキャラバンを敢行したフラガールたちの笑顔と踊りで日本を元気にする姿に感銘を受けた。そこで、共同開発商品の発売を通じて東北地方を元気にするお手伝いをしたいと思い、昨年10月に共同開発を申し出た。2月のグランドオープンにあたり、ファミリーマートのお店が、より多くの人にフラガールたちの思いや活動を知ってもらえる場になれば、と考えている」(ファミリーマート広報・IR部)。パッケージにはフラガールの写真を使い、店頭にはポスターを掲出し、チラシなども設置。また、2月からは全国のファミポートでスパリゾートハワイアンズのチケットの販売も開始した。
この取り組みは、ファミリーマートが2003年より本格的に推進しているリージョナルマーケティングの一環でもある。同社では現在、①ジェネレーショナルマーケティング、②プライスマーケティング、③リージョナルマーケティングを商品開発の軸としており、今回も③の考えで、また東北復興支援策の一つとしても位置付けている。今後も東北地方での地産地消商品などを展開していく予定だ。
※「広報会議」2012年2月号「青山広報会議」は「メディア取材の多い・人が溢れる 人気施設の集客ノウハウ」。スパリゾートハワイアンズ、横浜赤レンガ倉庫、日本科学未来館、六本木ヒルズによる座談会を掲載しています。
企業210社に独自リサーチ 成長企業の広報戦略
本特集では、企業210社に独自リサーチ。活動の現状、そして課題をあぶり出した。各社各様の活動を俯瞰することで、あらためて自社の広報はどうあるべきか、新たな戦略策定に向けて考えるきっかけにしていただきたい。