海外で放映した日本発の優れたCMを顕彰する「第6回IAA日本ベスト広告賞」の贈賞式が27日、都内ホテルで開かれ、受賞各社の代表者に賞状と賞牌が贈られた。
グランプリに選ばれたソニーの液晶テレビ「ブラビア」のテレビCMは、2010年春から数カ月間にわたり、タイやマレーシアなどの東南アジア諸国とインドの計7カ国で放映されたもの。これまでは各国ごとに広告会社に発注して制作していたが、クオリティーを高めつつコストを効率化する目的で、共通のクリエーティブ制作に取り組んだ。
企画にあたっては、シンガポールにあるソニーのアジア太平洋地域統括会社が担当し、グローバルエージェンシーも含めたコンペを実施。日本のフロンテッジが扱いを獲得した。
シンガポールで実施した競合プレゼンから、制作までの一連の過程に携わったソニーの秋吉隆之氏(グローバルマーケティングコミュニケーション部門グループマーケティングコミュニケーション部統括部長)は、「各国の文化的背景やビジネス習慣の違いから、ぶつかり合いと調整が続いて苦労の連続だった」と振り返った。もっとも、「放映後の評判はどこも良かった」と手応えを得た様子。「今後もグローバルの広告にチャレンジしたい」と意気込んだ。
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