活字媒体やWEBサイト等で多くの文章・文字情報が発信される今日、通常、その内容がプロの校正・校閲者によってチェックされることは多くありません。ほとんどは現場担当者の判断のみで外部に発信されますが、その結果、トラブルや事故が多発しています。トラブルや事故は、その処理・修復に想定外のコストを要します。当然、発信者(制作者)の信用は大きくそこなわれます。
現在、プロの校正・校閲は誤字・脱字から差別表現等の不適切・不快表現、著作権等の権利侵害まで、情報の内容すべてのネガティブな要素をチェックし適正なものに改めまたは関係者の注意を喚起します。 プロに依頼することが困難な場合、当然、現場担当者が最低限の校正・校閲の知識・マインド(センス)を身に着ける必要があります。
本講座では、実践的課題演習やケーススタディを取り入れ、質疑応答を交えて、受講者の校正・校閲への理解を深めることを目標に講義を進めてゆきます。
校正・校閲力養成講座
対象
文章に関わるすべての方、編集者、ライター、コピーライター、Web制作者、企業の広報・宣伝・総務担当の方、自治体やNPO、NGOに関わる方など。
内容
- いまさら聞けない校正・校閲の基礎から学ぶ。
基本的な赤字修正の方法から誤字・脱字の訂正、間違いやすい落とし穴など。意外と知らない校正・校閲のイロハを身につけます。 - 実務で使える応用やマインド養成までしっかり身につける
単純な誤植訂正はもちろん、情報の事実確認から表現の適否まで。クオリティ管理のみならず、誤った情報の発信がもたらすリスクまで考慮するマインドを養います。 - 独学が難しいノウハウを分かりやすく解説。
思いこみや不確定な知識を排し、情報のクオリティを確実に担保するための ノウハウを事例や演習を交えて講義します。 仕事で使える校正・校閲の実践力を身につけます。 - 社会環境の変化に対応するマインドも養成。
社会状況に合わせ、信頼を失うような表現、訴訟に発展するような誤りの基準も変化します。その変化を敏感に感じ取り、リスクの可能性を見つけ出す判断力も養います。
講師
岡本進氏 元:文藝春秋校閲部長
1947年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。1970年、文藝春秋入社、校閲部配属。平成2年より広告局勤務。第3広告部長、広告企画室長を経て平成12年より校閲部長。平成15年以降企画出版部長、企画出版編集室チーフプロデューサー等を歴任。 宣伝会議の各種講座での講師歴10年。実践的校正・校閲指導にジャーナリスティックな視点を加えた講義で受講生の人気が高い。現在、校正・校閲のほか執筆、講演、翻訳等の活動を続ける。
開講日
2012年7月28日(土)
講義時間
1限目 13:00~14:30
2限目 15:00~16:30
3限目 17:00~18:30
定員
70名 ※最低催行人数20名
受講価格
30,000円
開催場所
東京 南青山