「将来の夢」というテーマが提示されるといつも困っていた
はじめまして。今回、第50回宣伝会議賞のブログ企画、「宣伝会議賞チャレンジ宣言!」に参加させていただきます笹本貴大と申します。都内在住大学4年生です。
さっそくですが、私がコピーライターという職を志したきっかけを書かせていただきます。今までに「将来の夢」というテーマで作文を書いたり、話をする機会がなかったという人はあまりいないと思います。
私はこの「将来の夢」というテーマが提示されるといつも困っていました。なぜなら夢がなかったからです。子どもの頃には“漫画家”という夢を志した時期もありました。ですが絶望的に絵心がないことを悟り、その夢はすぐに砕け散りました…。高校~大学と、自分の進路について結論を出すことが怖かった私は、進路の話題になると上手く話をごまかして逃げていました。
しかし、もうすぐ大学も卒業。逃げ道を封じられ、お恥ずかしながら自堕落な生活を過ごしていました…。そんな時、たまたまネットで某企業のキャッチコピー公募コンテストを見つけました。ネットで簡単に応募できるのに加え、昔から言葉遊びが好きだった私にとっては格好の暇つぶしでした。
応募から数カ月後、1次選考結果が掲載され、驚くことにWEB上で私の名前と作品が掲載されているではありませんか。“恥ずかしがり屋の目立ちたがり屋”である私にとって、自分の作品を評価してもらったこと。その時に感じた嬉しさ、なんとも言い表せない感情を今でも覚えています。この出来事をきっかけに、漫画家以来、人生で2度目の夢ができました。そこからすぐに宣伝会議のコピーライター養成講座に通い、この宣伝会議賞を知りました。歴代の受賞作を見て、ただただ感心させられるばかりでしたが、自分の力試しと、コピーライターになるという夢を叶えるための糧として、グランプリを目指したいです。
プロのコピーライターは「安打製造機」
コピーライター養成講座に通っていた時、ある講師の方がこんなことをおっしゃっていました。「プロのコピーライターは『安打製造機』なのである。素人でも、ヒットを打つ(良いコピーを書く)ことはできるが、凡退する(イマイチなコピーである)ことの方が圧倒的に多い。プロのコピーライターはヒットにせよ、ホームランにせよ、絶対に前に打球を運ばないといけない。
そしてプロのコピーライターは選球眼がいい。選球眼とは、自分で考えた多くのコピーの中でも、ヒット以上を打てるコピーを選ぶことができる力なのである。プロと素人の差は“打率”だ」。
このお話を聞き、私が公募コンテストで選考を通過したコピーは、たまたまヒットが打てたものなのだと思い知りました。講師の方はまた、「コピーライターを目指しているうちは、コピーを書いて書いて書きまくれ」と言っていました。そもそも私は圧倒的に打席数自体が足りていないと思います。打席数を増やして少しでもヒットを増やし「コピーの安打製造機」を目指します。
火曜日は、井上真木さん(29歳)の「宣伝会議賞チャレンジ宣言(1)決意の9月編」をお届けします。
挑戦者16人のプロフィールはこちらから。
【宣伝会議賞チャレンジ宣言(1)決意の9月編 バックナンバー】
- 「次回のブログ更新までに3000本書きます」郡司淳さん(27歳)
- 「受賞して、挑戦権を剥奪されたい」安部翔さん(28歳)
- 「“コピーとは、人を動かすコトバのアイデア”と教わりました」藤田雅和さん(36歳)
- 「ほんとうにグランプリを狙っていたので、前回は悔しいだけでした」和泉 真さん(24歳)
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。