必須アイテムは、「宣伝会議」とペン
みなさま、宣伝会議賞との闘い、お疲れさまです。私が今回のコラムを書いている時点では、1ヵ月が経っていますが、コピーの調子はいかがでしょうか。私はまだまだ、まだまだ書き足りないです。10月31日まで、1日48時間欲しい!なんて考えています。
私は今、ある広告会社のテレビ局担当の仕事に携わっています。新入社員で、やっと仕事には慣れてきたところですが、毎日深夜まで仕事に追われることが多く、その中で時間を見つけてコピーを書いています。主に平日は朝と夜の通勤電車の中と、昼食の時間に「宣伝会議」を開いてボールペンで書き込んで、休日パソコンに書き溜めてます。必須アイテムは、「宣伝会議」とペンですね。
どうしてもアイデアがでない時は、近所にある「箕面の滝」にいきます。あそこは私の人生一のパワースポットです。滝好きの私にとっては、平気で半日はいられる場所です。ランニングがてら滝まで行って、そこで売っている鮎の塩焼きとおでんを食べながら、ぼーっと考えています。東京にいた頃は滝を見たくても旅行しなければ見られなかったので、大切な場所になっています。これからは塗り絵みたいに真っ赤になる紅葉もありますし、箕面の滝おすすめです。
コピーに向かって「それがどうした?」
私がコピーを書くときに大切にしているポイントはひとつ、コピーに向かって「それがどうした?」と問い続けることです。
コピーを書く対象のことを研究し、何が言いたいかの視点を見つけて、コピーを書いていくわけですが、やっぱり、知ってることを言うだけではコピーにならないと感じています。ある先生には、知ってることを言うだけのコピーを「言っときゃいいんでしょコピー」と教えていただきました。そのコピーが本当に信じられるか?それを聞くことによって、ちょっとでも心に変化が起こせるか?もっと言うと、書いたコピーを友達に話した時に、「うん、でもそれがどうしたのさ?」と言われてしまうようではダメだ、ということを常に頭の真ん中に置いて考えています。
マンガ「宇宙兄弟」の主人公が決断に迫られる時、「どっちか楽しいかで決めなさい」とよく言っていました。むずかしいことを頭でばかり考えないこと。少し下の、胸の辺りまで持ってきて、ワクワクするとかキュンとするとか、心が打たれてるかを意識して書いた方が、良いコピーが書けそうな気がしています。何より、自分が楽しめますし。
頭でっかちになることのないよう、残り1ヵ月書いていきたいと思います。一緒に頑張りましょう。
明日は、安部 翔さん(28歳)の「宣伝会議賞チャレンジ宣言(2)10月の試練編」をお届けします。
挑戦者16人のプロフィールはこちらから。
【宣伝会議賞チャレンジ宣言 小橋元樹さんバックナンバー】
日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」は第50回を迎えます。1963年にスタート以来、広告界で活躍する一流のコピーライターのほか、糸井重里さん、林真理子さんといった著名な書き手を輩出してきました。50回目となる今回は50社の協賛企業から課題が出されており、第一線で活躍する100人のクリエイターが応募作品を審査します。課題は9月1日発売『宣伝会議』本誌にて発表、2012年10月31日が締め切りとなります。