半年間ほど滞在したアメリカ大陸を離れ、アフリカ大陸に渡りました。3月27日にブラジルからポルトガルへ移動し、この記事がアップされる頃にはモロッコにいる予定です。今回は、ブラジルでの出来事を紹介したいと思います。
南米最大の都市、ブラジルのサンパウロでは、日本でもおなじみの牛丼チェーン「すき家」が昨年から展開を始めたようです。吉野家の展開はアメリカなどで見ることがありましたが、南米での牛丼チェーンの展開は初めて聞いたので、興味津々で、早速行ってみました。
昨年1店舗オープンをして、約1年した最近、遂に2店舗目をオープンしたようです。3店舗目も計画中とのこと。
中に入ると、日本のすき家とは内装やメニューも、そこまで遠くないイメージでした。日本のイメージとかなり近いようです。席数はかなり多く、家族での来客が多いようです。
味はほぼ日本の味と同じでした。店員さんに尋ねると、若干味が違うとのことですが、日本を離れて久しい僕にはわかりません。美味しかったです。
気になる牛丼の価格帯ですが、並が8レアル。日本円にすると400円。日本よりは高めの価格帯ですが、経済急成長中のブラジルでは食事に8レアルというのは手が出せない金額では無くなってきているようです。
他のメニューだと、牛丼大盛りで500円、特盛りで600円。味噌汁は100円。日本と同様に多彩なオプショントッピングがある。もちろん、ブラジルに合わせたメニューのローカライズもされているようです。カレーに関しては日本風カレーと、現地の伝統的な豆カレーの2種類が用意されています。ちょっと残念だったのは、生卵がないということ……。ブラジルの衛生面の法律で、生卵を出すのは禁止されているようです。サルモネラ菌です。
(ただ、日本人のお客さんはコッソリと生卵を持参している人もいるようでした)
さて、気になる客層ですが……家族連れは先述の通り確かに多い。
しかし、それにしても結構日本人が多い!まぁ、日本発ですからね!
……と思ったら、会話は日本語ではなく、ポルトガル語がよく聞こえる。
そうです。
ここ南米ブラジルのサンパウロには、100年以上前から日本人が多く移民してきており、今では日系人が150万人いると言われています。サンパウロにはリベルダージという日系人が多く住む区域があります。すき家はその近くに展開をしているのです。なので、比較的日本食を知る日系人の方が多く訪れるようです。また、サンパウロは南米最大の都市ということで、多くの日系企業も進出しています。企業進出は今後益々増えていき、駐在員も増えることでしょう。
今後、海外展開、とりわけ南米での展開を検討している飲食店にとって、日本人や日系人が多く住むサンパウロは、とても入りやすい環境だと思います。
最初は現地にいる日系人や日本人をメインターゲットにして利益を確保しつつ、ブラジル人にも受け入れてもらえるのかどうかをテストマーケティングできる、絶好の場所なのではないかという気がしました。
地球の裏側にある日本人が多く住む都市サンパウロ。今後、ひとつ進出の視野に入れてみてはいかがでしょうか?
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