震災からの復興が大きなテーマとなった2012年。何をいかに伝えるか、話題性ある広告クリエイティブや広報PRを組み合わせたコミュニケーション・デザインが問われ、いかに販売実績につなげていくか販売促進のアイデアの力が問われた。2013年は広告界にとってどんな年になるのか。「宣伝会議」「販促会議」「ブレーン」「広報会議」の編集長が展望する。
「販促会議」編集長 中澤圭介
昨年は、景況が厳しい中でも東京スカイツリーや渋谷ヒカリエの開業に予想を上回る来場者数があるなど、盛り上がりを見せた。また、11月には阪急百貨店うめだ本店が全面改装オープン。人が集まる場所を多数設け「劇場型百貨店」を標榜するなど、まさに「モノ」から「コト」の売り場へと転換が果たされた。
こうした、消費者が参加し、盛り上がれる仕組み・仕掛けを行う流れは2013年も続くと思われる。さらに、昨年「LINE」を活用した店舗への集客策が注目されたように、「O2O(Online to Offline)」を支援するサービスもここへきて多数登場。こうした「店舗に足を運んでもらう」ことをサポートする手法については充実してきている。
今年は、根本となる「店に足を運ぶ魅力的な理由」をいかにつくれるかが勝負になるだろう。また、ID-POSの活用など、各種購買データを分析し、売り場でクロスMD展開を行う、より最適な商品を推奨するといったこともさらに進む。
消費者が情報を得る手段が多様化し、数ある情報から自身に合うものを選び取っていく時代において、店舗側がいかに「参加したい、行きたい」と思わせる「コト」を企画できるのか。それをサポートするデジタル技術とともに注目していきたい。
他誌編集長による【2013年予測】