コラム
あの商品、このサービスがヒットするワケ
「モノが売れない」といわれて久しい時代。そんな中でもヒット商品は存在します。その裏側にはどんなヒミツが隠されているのか。マーケティングのセオリーで読み解いていきます。
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第12回
「顧客視点」に始まる婦人服ブランド「kay me」の躍進
「華やかでカラダを楽に過ごせるジャージー素材」という特徴を持った婦人服ブランド、「kay me(ケイミー)」が売れている。テレビの女子アナウンサーやキャスターがこぞって着用していることでもその人気ぶりがわかるだろう。そのヒットの影には、デザインや品質だけでは語れない「顧客視点」が存在している。 -
第11回
「損して得取れ」の「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」
商品の価値は3段階に分けられる。手に入れることで実現したい中核価値。それを実現するために欠かせない実体価値。さらに、全体として魅力を高める付随機能である。「バリスタ」の場合、「手軽に飲める本格派家飲みコーヒー」という価値が「中核」だ。 -
第10回
「リプトン イエローラベル」のリーダー的PR戦略
紅茶ティーバッグカテゴリーのシェア第一位は「リプトン イエローラベル」。業界リーダーのポジションにあるわけだ。リーダーの戦い方の一つは、「周辺需要拡大」だ。緑茶、コーヒー飲用層を取り込んでカテゴリーが伸長すれば他社も恩恵を被るが、シェア最大のリーダーの売上が最も伸びるからだ。 -
第9回
心の平穏、3000円也。:大丸松坂屋の有料接客サービス
大丸松坂屋が婦人服売り場に導入した有料接客サービスが人気だ。導入店舗では、1カ月に1500人ほどが利用しているという。サービスの正式名称は「ショッピングナビ」。来店客が3000円を払えば1人の店員を専属スタイリストとして独占できるというものである。 -
第8回
「JINS PC(パソコン用メガネ)はナゼ売れたのか?JINSの花粉防止用メガネは売れるのか?」
売れすぎといわれるほどに売れ、日経MJのヒット商品版付けで前頭にもなったJINS PC。そのヒットの構図は大ヒットしたトクホのコーラ「メッツコーラ」と似ている。JINS PCは中核価値を取り去り、付随機能だった「コーティングの技術」を中核に据えた。 -
第7回
「顧客視点に脱皮した化粧品売り場:イセタン ミラー」
三越伊勢丹が本来競合となる駅ビル内に化粧品専門店を出店している。それが「イセタン ミラー」だ。出店しているのは、東京・新宿のルミネ新宿2である。約160平方メートルと小型の店舗内にはランコム、エスティローダーなど約20のブランドがそろっている。 -
第6回
「羽化」を狙うパイロットの万年筆「コクーン」
PILOT(パイロット)が20代から30代の男性をターゲットに発売した、万年筆「cocoon(コクーン)」の、売れ行きが好調だという。3150円という入門価格が魅力だが、その質感は1万円以上の万年筆にも引けを取らない。 -
第5回
1点集中で強みを発揮、「YOSOOU(粧う)のダウンウェア」
ダウンウェアというとどんなイメージを思い浮かべるだろうか。「ウインタースポーツ」「暖かい。だけど、モコモコ」といったところではないだろうか。ところが、「YOSOOU(粧う)」というブランドのダウンはちょっとワケが違う。伸縮率130%という特徴の生地を使っているため、どんな体型の人にもスマートにフィットする。 -
第4回
足してもダメなら引いてみな・・・LCC(low cost carrier:格安航空会社)
今年のヒット商品の一角を確実になすであろう、LCC。「格安航空会社」とも表現されるが、タダ安いワケではない。そこには理に適ったヒミツがあるのだ。それは、アタリマエと思っていることを徹底して「引き算」するのである。 -
第3回
「誰が、なぜ飲んだ?1億本:メッツコーラに学ぶ」
今年4月の発売以来、累計販売数が10月に1億本を超えたという、キリンビバレッジの「メッツコーラ」。メッツコーラはコカ・コーラやペプシコーラに挑んで1億本の需要をもぎ取ってきたのだろうか。恐らく、それは違う。従来コーラの飲用習慣がなかったり、控えていたりした層の需要を喚起したのだ。
金森マーケティング事務所 取締役。大手コールセンター、コンサルティング事務所、広告代理店を経て、2005年独立。グロービス経営大学院客員准教授(マーケティング・経営戦略)、青山学院大学経済学部非常勤講師(ベンチャーマーケティング)兼務。一貫してマーケティングにおける「顧客視点」の重要性を説く。
著書「よくわかるこれからのマーケティング」(同文舘出版)・指定テキスト
「“いま”をつかむマーケティング」(アニモ出版)
共著書「ポーター×コトラー仕事現場で使えるマーケティングの実践法が理論が2.5時間でわかる本」(TAC出版)
「広告ビジネス戦略」(誠文堂新光社)
Blog:http://kmo.air-nifty.com/
金森マーケティング事務所 取締役。大手コールセンター、コンサルティング事務所、広告代理店を経て、2005年独立。グロービス経営大学院客員准教授(マーケティング・経営戦略)、青山学院大学経済学部非常勤講師(ベンチャーマーケティング)兼務。一貫してマーケティングにおける「顧客視点」の重要性を説く。
著書「よくわかるこれからのマーケティング」(同文舘出版)・指定テキスト
「“いま”をつかむマーケティング」(アニモ出版)
共著書「ポーター×コトラー仕事現場で使えるマーケティングの実践法が理論が2.5時間でわかる本」(TAC出版)
「広告ビジネス戦略」(誠文堂新光社)
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