コラム
街中の“おしい”をレスキュー!
ポスター、電光掲示板、中吊り、POP、広報誌……。
街中に溢れる「おしいコンテンツ」を各回1つずつピックアップし、具体的に「ここをこう変えたら伝わる」というアドバイスをしていきます。
元ニュースキャスター&国家の広報という「伝える」プロが、「もっとこうすれば伝わるのに…」という実際の「おしいコンテンツ」を写真にとって、キャリアを生かした実践的なアドバイスとエールを送ります。
<おしいコンテンツ、募集中!>
あなたが街で見かけた、ビミョーに伝わらないおしい看板。自分で作ってみたけれど、今一つ手応えがないおしい掲示。そんな実例の写真を、簡単な状況説明を添えて「kouhou@sendenkaigi.co.jp」までお送りください。
採用されたコンテンツに対し、下村氏が当欄でアドバイスいたします。
-
第12回
惜しい!実感とズレた表示——現場の身体感覚を大切に
都内の某駅前にある、雑居ビルの窓の表示[写真①a]。作成する時は紙の上での作業ですから、想像力を働かせないと、このようについ、1行目から順に1、2、3…と書いてしまいます -
第10回
惜しい!じれったい電光掲示——大事な点は《速く》でなく《早く》
このところ、気象災害が本当に多いですね。それに伴う交通機関のダイヤの乱れに関する掲示も、よく目にします。9月に入り台風シーズンも本番で、こうした掲示はますます増えるかも知れません。でも残念ながら、その運行情報の出し方が、惜しい! -
第9回
惜しい!“べからず公園”——負荷は、なるべく分散させる表現に
川崎市の住宅地の中、ごくありふれた公園内の遊具の脇にある掲示[写真左]。今月8日、朝日新聞(東京本社版2面)が「子に冷淡/育児世帯減 遊び声は『騒音』」という批判的な見出しと共に紹介し、議論を呼びました。 -
第8回
惜しい!ネガティブ表現——言葉選びに《フラットな思いやり》を
ある駅のエレベーター内で見かけた、身障者向け開閉ボタンの掲示[写真左]。最後の1行だけ書き換えた[右]と比べて、どちらが心地良いですか? -
第7回
惜しい!「米踏む人」——《専門用語》は、通じる仲間内だけで使おう
関西大学の教え子が撮影して私に送ってきた、通学路の途中の駐車場の、気になる看板[写真左]。彼はここを通るたびに、一体何のこっちゃ、と悩んでおりました。 -
第6回
惜しい!バカに見えるリピート——《だぶりチェック》で中身を濃く
算数は大得意だけど国語はちょっと、という人に、ありがちな損のパターンかも。もっと本来のスマートさを打ち出さなくちゃ! …でも、どうやって? ①すぐ出来るのは、“だぶりチェック”の習慣化です。“ダブルチェック”(チェック済みのポイントを、念のためもう一度見ること)ではなく、“だぶりチェック”。 -
第5回
惜しい!二兎を追うメッセージ——《対象別に分けて》伝えよう
今回は、“誰に向かってモノを言ってるんだよ型”ケースです。実際にヨソ者がゴミを持ち込んでここに捨てようとした瞬間、パッと見て、どちらの方が抑止効果があるでしょうか。 -
第4回
惜しい!違和感の扱い方——《逆手に取って》アピールを
仮に、それほど名が知られていないイベントだったら、5月開催でオクトーバー(10月)祭りというのは、明らかに珍妙な表示ですよね。見る人にはビミョーに引っ掛かるのに、書いてる自分はマヒしてる《違和感シレッと放置》ケース、さてどうすればいいでしょう? -
第3回
惜しい!文字の並べ方——《ひと目でわかる》改行を
「今、」という1枚を、ただ一番下の行に移して、あとは順繰りにズラすだけ。でもこれによって、「Xiスマホ」も「機種変更」も「2万円」も、1つの行の中に納まって、“ひと目でわかる”ようになりました。忙しい通行人がパッと見た時、一瞬でメッセージが届くのは、どちらでしょうか。
1960年東京都生まれ、東大法学部卒。TBS報道アナからフリーに転じ、「サタデーずばッと!」、「NEWS23」などに出演。2年間の内閣広報室審議官(民間登用)を経て、現在、関西大・白鴎大などでも教鞭を執る。主著『首相官邸で働いてみて初めてわかったこと』(朝日新書)。
HP:http://shimomuraken1.com/
twitter:ken1shimomura
1960年東京都生まれ、東大法学部卒。TBS報道アナからフリーに転じ、「サタデーずばッと!」、「NEWS23」などに出演。2年間の内閣広報室審議官(民間登用)を経て、現在、関西大・白鴎大などでも教鞭を執る。主著『首相官邸で働いてみて初めてわかったこと』(朝日新書)。
HP:http://shimomuraken1.com/
twitter:ken1shimomura