コラム
メディア野郎へのブートキャンプ
インターネット技術の進展と、その後のソーシャルメディアの普及が進む中で、企業や個人が自前のメディアを持ち、情報を発信することが、以前とは比較にならないほどに簡便かつ安価に行える時代環境になってきました。
しかしながら、そんな中でも、送り手の自己満足に留まらず、受け手にインパクトを与え、メディアとしての影響力を獲得できるのはごく一部です。R25に始まりlivedoorニュース、livedoorブログ、BLOGOSを経て、VOGUE、GQ JAPAN、WIREDなど新しいメディア作りに関わり続けてきた筆者が、新しく「メディア」を立ち上げようとするその作り手に求められるマインドセットに始まり、メディアの成り立ち、性格を規定する基本的な論点と、それぞれに対応するスキルセットに触れながら、これからまさしく自分たちの手で「メディア」を作っていこうとされてる方々を対象に語っていきたいと思います。
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第12回
メディアとは精神の乗り物だ。
さて、今回でこのコラムも最終回となります。このコラムは、そもそも期間限定で、「メディアづくり」を志す人々のための新兵訓練キャンプ(ブートキャンプ)の授業という趣旨でした。今回の内容は、新兵訓練キャンプにおける、卒業式での校長スピーチのようなものと思いながら、お読み頂ければと思います。 -
第11回
編集権の独立―オウンドメディア普及の時代にこそ、発揮される価値
さて、今回のテーマは「編集権の独立」についてです。ネット企業では長く、スーツ(ビジネスマン)とギーク(プログラマー)の緊張関係、対立関係が存在しますが、メディア企業においては、スーツ(ビジネスマン)とジャーナリスト&編集者との間で「編集権の独立」を巡る対立が100年戦争のように、くすぶり続けています。 -
第10回
FTの紙はなぜピンク色?-ネットメディアがブランド化するために必要なもの
今回のテーマは、メディアがブランド化するとはどういうことか? についてです。特にネット上のメディアにおいては、「2ちゃんねる」のような掲示板サイトから、VOGUEのようなハイエンドのファッションサイトまで、あらゆるメディア同士が、クリック単価、ページビュー単価といった共通のフラットな尺度で比較されてしまい、常にコモディティ化されるプレッシャーを受けています。 -
第9回
メディア運営に必要なソロバン計算―PVを軸にしたKPI構造の把握
さて、今回はメディア運営のエコノミクス(事業運営に関する計数構造)の話です。特にウェブメディアは、「ページビュー」という指標がほぼそのまま「通貨」になるような共通概念となってしまっているので、メディア編集者にとっても、事業全体の運営について数値に基づいたビジネス感覚を持つことが大変重要になってきます。 -
第8回
読者の「ペルソナ」設定が、メディア作りにおいて重要な理由〜メディア編集者は、対象読者の「イタコ」となれ!〜
さて、3次元マトリックスの話は終え、今回はメディアと読者の「ペルソナ」設定についての話です。成功した一流のメディアには、明示的か、暗黙的かは別にして、その読者がどういう人なのか?を活き活きと独り語りするような、いわゆる「ペルソナ」と呼ばれるものが、メディアを取り巻く関係者の「脳内」に存在しています。 -
第7回
映画監督はなぜ「偉い」と思われるのか?リニアにコンテンツを見てもらえることは今や凄い特権だ―源氏物語からニコ動まで。コンテンツを分類する3次元マトリックス(3)
3回にわたって、あらゆるコンテンツ形態をマッピングする3つの軸について解説してきました。今回はその最終回、「リニア」⇔「ノンリニア」の軸について解説します。この「リニア」⇔「ノンリニア」なメディア特性の違いこそ、是非とも理解すべき観点だと私は思います。 -
第6回
「食べログ」と「ミシュラン」の違いからメディアにおける参加性と権威性を考える―源氏物語からニコ動まで。コンテンツを分類する3次元マトリックス(2)
前回から、メディア上であり得るコンテンツの形態について、基本フレームとなる3つのコンセプトを提示し、それぞれについて解説をしています。前回はストックとフローという軸について話をしました。今回は、「参加性」と「権威性」というメディア区分の軸について考えてみたいと思います。 -
第5回
ストック型とフロー型。コンテンツ軸の性質を知って変幻自在に使いこなそう―源氏物語からニコ動まで。コンテンツを分類する3次元マトリックス(1)
前回記事は、開始以来の大反響となりありがとうございました。書く側としても励みになります。さて、今回からは、オフラインのものも含め、メディア上であり得るコンテンツの形態について、基本フレームとなる3つのコンセプトを提供し、3回に渡ってそれぞれについて解説をしていきます。 -
第4回
技術はコンテンツに対し中立でいられるのか?
~CD1枚74分とサビ頭ポップソングにその真髄を見る~今回は、技術が規定する環境とコンテンツ内容の関係について話したいと思います。今から約30年ほど前、国内ではじめてソニーからCDプレーヤー1号機が発売され、CDソフトの販売も始まりました。この件には、単に「ステレオ機器と音楽ソフトの流通形態にまつわる話」を超える深い意味合いがあります。 -
第3回
「スクープ」と「誤報」の曖昧な境界線とメディアが持つ影響力の本質
前回のコラムでは、「メディア」という観測者・紹介者がそこに発生することで、「世界」が誕生し、成長していくプロセスについて、書きました。当たり前ですが、やはり、メディアには、「影響力」がありますし、ビジネス的には影響力のないメディアに存在意義はありません。そこで今回は、「メディアが持つ影響力」の構造について、根本から考えてみたいと思います。
1975年10月25日生まれ。
NTTデータに入社し、BS/CSデジタル関連の放送・通信融合の事業開発、JV設立に携わったのち、リクルートへ。フリーマガジン「R25」の源流となるプロジェクトを立ち上げ、R25創刊後は広告営業の責任者を務める。
その後、2005年4月にライブドアに入社し、ライブドアニュースを統括。ライブドア事件後には執行役員 メディア事業部長に就任し経営再生をリード。さらに新規メディアとして、BLOGOSやMarketHack、Techwaveなどを立ち上げる。
2010年春からコンデナスト・デジタル社へ。カントリーマネージャーとして、以前から運営されていたVOGUEのウェブサイトに加え、GQ JAPAN、WIREDなどのWebサイトデジタルマガジンなどを新たに立ち上げながら、デジタル事業の成長と収益化を推進。
2012年6月 NHN Japan株式会社 執行役員 広告事業グループ長に就任。
BLOG: http://blog.livedoor.jp/tabbata/
facebook : https://www.facebook.com/tabata.shintaro
twitter: http://twitter.com/tabbata
1975年10月25日生まれ。
NTTデータに入社し、BS/CSデジタル関連の放送・通信融合の事業開発、JV設立に携わったのち、リクルートへ。フリーマガジン「R25」の源流となるプロジェクトを立ち上げ、R25創刊後は広告営業の責任者を務める。
その後、2005年4月にライブドアに入社し、ライブドアニュースを統括。ライブドア事件後には執行役員 メディア事業部長に就任し経営再生をリード。さらに新規メディアとして、BLOGOSやMarketHack、Techwaveなどを立ち上げる。
2010年春からコンデナスト・デジタル社へ。カントリーマネージャーとして、以前から運営されていたVOGUEのウェブサイトに加え、GQ JAPAN、WIREDなどのWebサイトデジタルマガジンなどを新たに立ち上げながら、デジタル事業の成長と収益化を推進。
2012年6月 NHN Japan株式会社 執行役員 広告事業グループ長に就任。
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